今日の市況解説:ドル円

本日のニューヨーク為替市場でドル円は上値余地を試すか。

  • 植田日銀総裁のインタビュー記事について、日銀関係筋の見方を一部通信社が報じた。
    • 植田総裁の意図と市場の受け止め方にギャップがあるという。
    • マイナス金利解除の可能性も示唆したという解釈はかなり偏り過ぎているという。
  • 正常化見通しの後退や米金利が再び上げ幅を拡大したこともあり、欧州序盤にドル円は147円後半まで上昇している。
    • 13・14日と2日続けて147.02円で下値を止められており、買い遅れ感も再び高まっている。
  • 来週月曜は祝日で東京勢の多くが不在のなか、本邦当局による為替介入は出来ないというわけではないが、実施しづらいのは確かだろう。
    • 介入警戒感の緩みを見越した投機筋が、「円売りで攻める」という局面があってもおかしくはなさそうだ。

米経済指標は9月ニューヨーク連銀製造業景気指数や同月消費者態度指数(ミシガン大調べ・速報値)が発表予定。

  • 昨日に続いて強めとなれば、ドル円は久ぶりの148円台で上値を試す展開となりそうだ。
  • ただし、年末に向けた金融政策の思惑が交錯しているなか、ミシガン大調べの期待インフレ率にも注意しておきたい。
    • エネルギー価格が上昇基調を強めているなかで期待値低下ということは考え難いものの、予想外に下振れた場合は米金利低下とともにドル売り戻しが進むことになるだろう。

解説:

  • 正常化見通しの後退:日銀が金融政策の正常化を急ぐ姿勢が後退していること。
  • 米金利が再び上げ幅を拡大:米連邦準備制度理事会(FRB)が7月以降、0.75%の大幅な利上げを実施したこと。
  • 買い遅れ感:ドル円が円安方向に動いているため、ドルを買い足しておきたいという投資家の心理。
  • 来週月曜は祝日で東京勢の多くが不在:9月20日は祝日で、東京証券取引所は休場となる。
  • 介入警戒感の緩み:為替介入は、通貨の価値を操作する行為であり、投機筋にとっては不利な動きとなる。
  • 円売りで攻める:ドルを売り、円を買うこと。
  • 米金利低下:米経済の減速やインフレの沈静化を受けて、FRBが利上げのペースを落とす可能性。
  • ドル売り戻し:ドルの売り買いを繰り返すこと。
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