金融市場の動き
- 為替
- ドル指数が6カ月ぶりの高値を記録した。
- 米小売売上高や卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったこと、欧州中央銀行(ECB)が利上げサイクルの終了を示唆したことが背景。
- ユーロ/ドルは0.89%安の1.0635ドル。
- ドル/円は0.01%安の147.44ドル。
- 債券
- 国債利回りが上昇した。
- 米小売売上高や卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったことが背景。
- 2年国債利回りは3.4ベーシスポイント(bp)上昇の5.018%、10年国債利回りは4.2bp上昇の4.290%。
- 株式
- 上昇して終了した。
- 米小売売上高や卸売物価指数(PPI)が予想を上回ったこと、ソフトバンクグループ(SBG)傘下の英半導体設計大手アーム(ARM.O)がナスダック市場に力強く上場したことが背景。
- アーム(ARM.O)の初値は米国預託株式(ADS)1株当たり56.1ドルと、新規株式公開(IPO)価格の51ドルを10%上回った。
- 金
- 小反発した。
- 堅調な米経済指標の発表などを眺めた売りが先行したものの、あと買い戻しが入り、小反発した。
- 米原油
- 反発した。
- 需給引き締まり観測が再燃したことが背景。
- 米国産標準油種WTIの中心限月10月物は1.64ドル(1.85%)高の1バレル=90.16ドル。
解説
- ドル指数
- ドル指数とは、米ドルを対象とする主要通貨の相対的な強弱を示す指標。
- 6カ月ぶりの高値を記録したことは、米ドルの強さを示している。
- 欧州中央銀行(ECB)
- 欧州の中央銀行。
- 14日の理事会で、主要政策金利を0.25%ポイント引き上げる一方で、利上げ打ち止めの可能性を示唆した。
- これは、インフレ抑制のための利上げが一段落する可能性を示唆しており、米ドルの下支え要因となった。
- フェデラルファンド(FF)金利先物市場
- 米連邦準備理事会(FRB)が今後の金融政策でどのように行動するかを予想した金融商品。
- 20日まで開催のFOMCでFRBが金利を引き上げる可能性を3%程度織り込んでいる。
- これは、FRBがインフレ抑制のために積極的な金融引き締めを継続する可能性を示唆している。
- ソフトバンクグループ(SBG)傘下の英半導体設計大手アーム(ARM.O)
- ソフトバンクグループが保有する英半導体設計大手。
- 14日にナスダック市場に上場し、初値は公開価格を10%上回った。
- これは、市場の投資意欲の高さを示している。
- 金
- 金は、インフレヘッジや安全資産としての需要がある。
- 堅調な米経済指標の発表などから、インフレ抑制に対する期待が高まったため、金の売りが先行した。
- 米原油
- 原油は、需給バランスが逼迫していることから、高値で推移している。
- 需給引き締まり観測が再燃したことから、原油の買いが入った。