今日のドル円【環境認識】

2024年3月11日

ドル円:日銀の大規模緩和修正観測で円高方向に振れるも、FRBの利下げペース見直しで方向感に迷い

【考察】

  • 3月8日のドル円は、東京市場で147円53銭から148円12銭まで反発した後、欧米市場で147円97銭から146円49銭まで下落し、147円05銭で取引終了。
  • 本日11日のドル円は、主に147円を挟んだ水準で推移か。
  • 米失業率の上昇を受けてドルは上げ渋る可能性がある。
  • 3月7日に連合が公表した2024年春闘の要求集計によると、平均賃金方式で賃金引き上げを要求した傘下の3102組合の賃上げ率は加重平均で5.85%と、前年集計の4.49%を上回った。
  • この結果を受けて、日本銀行は賃金上昇を伴う2%の物価目標の実現に自信を深めることになりそうだ。
  • 今月開催の金融政策決定会合でマイナス金利の解除など大規模緩和策の修正について議論される可能性が高い。
  • 日銀政策修正観測が台頭したことによって足元の為替相場は円高に振れている。
  • 一方、米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げペースは市場の想定より緩慢との見方が出ている。
  • 一部の市場参加者は「新たなドル売り材料が提供されない場合、リスク回避的なドル売り・円買いがさらに強まる可能性は低い」と指摘している。

【その他の考慮点】

  • 3月14日に発表される米消費者物価指数(CPI)の結果次第では、FRBの利下げペースに対する市場の見方が変わる可能性がある。
  • 中国経済の減速懸念もドル円相場に影響を与える可能性がある。

【全体的な見通し】

  • 日銀の大規模緩和修正観測と米FRBの利下げペース見直しという相反する材料が交錯しており、ドル円相場は方向感に迷っている。
  • 今後の経済指標や各国の中央銀行の金融政策動向に注意が必要。

【用語解説:初心者向け】

  • 為替相場: 異なる通貨間の交換比率。
  • 円高: 円の価値が他の通貨に対して高くなること。
  • ドル安: ドルの価値が他の通貨に対して安くなること。
  • リスク回避: リスクを避けるために資産運用を行うこと。
  • 金融政策決定会合: 日本銀行が金融政策について決定する会議。
  • マイナス金利: 金利がマイナスになること。
  • 大規模緩和策: 金融機関にお金を供給し、経済を活性化するための政策。
  • FRB: 米国の事実上の中央銀行。
  • CPI: 米国の消費者物価指数。
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