現在の市況解説:ドル円

18日のニューヨーク外国為替市場での動向に関する解説です。

  1. 市場の動向
  • ドル円は、世界的な株式相場の下落に影響を受け、リスク回避の円買いや米国の10年債利回りの低下などの要因により、144.93円まで下落した。
  • しかし、144円台では押し目買いの動きも見られ、引けにかけて下げ渋った。
  1. ユーロドルとユーロ円の動向
  • ユーロドルは、欧州の債利回りの低下により1.0845ドルまで下落し、その後米国の10年債利回りの低下に反発し、1.0882ドル付近まで戻った。
  • ユーロ円は、世界的な株価の下落を背景にして157.66円まで下落した。ただし、ダウ平均が持ち直すと円買い圧力は後退した。
  1. ドル・円の推移
  • 18日のドル・円は、東京市場では145円88銭から145円15銭まで下落し、欧米市場では145円77銭から144円93銭まで下落し、145円34銭で終了した。
  • 本日21日のドル・円は主に145円台で推移する見込みであり、リスク選好的なドル買いが縮小する可能性がある。
  1. 為替介入への警戒感
  • 日本政府・日本銀行による為替介入への警戒感は依然として存在し、リスク選好的なドル買い・円売りは抑制される可能性がある。
  1. 米経済指標と金融政策の見通し
  • 米国の経済指標は強弱まちまちだが、市場は特に小売売上高などの強いデータに注目しており、米国経済の堅調さを背景にFRBの引き締め政策を予想している。
  • 先週のFOMC議事要旨によれば、ほとんどの当局者は高止まりするインフレを予想しており、年内の追加利上げの可能性が残されているが、パウエルFRB議長の講演で新たな情報が提供されるかが注目されている。
  1. ジャクソンホール会合への期待
  • 本日21日のドル・円は、25日のジャクソンホール会合でのパウエルFRB議長の講演を控えて、動きづらい展開が予想されている。
  • 同時に、本邦通貨当局による為替介入の可能性に警戒する展開も続く。
  1. 中国人民元の動向と市場の反応
  • 先週末は中国人民元の急激な変動に関する報道により、対人民元中心にドル売りが進行した。
  • 中国当局の外為市場への介入強化と人民元高誘導の意図が市場で憶測されていた。
  1. 本日の見通しと為替介入の可能性
  • 本日の外国為替市場では、最優遇貸出金利(LPR)の見直しや外貨特会の状況が注目される。
  • 本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入への警戒感が続くが、外貨特会の状況やテクニカル指標も市場の動向に影響を与える要因となりそう。
タイトルとURLをコピーしました