2023年8月29日(火)の東京為替市場の見通しは以下のとおりです。
- ドル円は、米長期金利の上昇基調や米経済への楽観的な見方などから、底堅い動きが予想されます。
- ユーロドルは、ユーロ圏と英国の景気減速懸念から、やや軟調に推移する見込みです。
具体的には、以下のような要因がドル円の円安圧力を強めると考えられます。
- 米長期金利の上昇基調
- 米経済への楽観的な見方
- 欧州と英国の景気減速懸念
また、注目のイベントは以下のとおりです。
- 22時00分:米S&P/ケース・シラー住宅価格指数
- 23時00分:米消費者信頼感指数
- 23時00分:米JOLTS求人
- 26時00分:米7年債入札
- 28時00分:米バーFRB副議長の発言(投票権あり)
これらのイベントの結果によっては、ドル円の動きが大きく変わる可能性もあります。
【重要用語の解説】
- 米S&P/ケース・シラー住宅価格指数:米国の住宅価格を示す指数。
- 米消費者信頼感指数:米国の消費者の景気に対する見通しを示す指数。
- 米JOLTS求人:米国の求人件数を示す指数。
- 米7年債入札:米国政府が行う7年債の入札。
【解説】
ドル円は、昨日のニューヨーク外国為替市場で3日続伸し、昨年11月以来の高値を更新しました。米株の大幅高や米長期金利の上昇が背景です。
日本政府・日銀の円買い介入の警戒感から、ドル円の上値追いは慎重ですが、米長期金利の上昇基調が維持されているなか、日米金利差拡大を意識したドル高・円安の流れは変わっていないと考えられます。
また、米経済がリセッション(景気後退)を回避するとの楽観的な見方が高いことも、ドルの支えとなります。
一方、ユーロドルは、ユーロ圏と英国の景気減速懸念から、やや軟調に推移する見込みです。先週、企業活動の軟化を示す経済指標を受けて、ユーロ圏と英国の追加利上げ見通しが後退しています。
今日の注目イベントでは、米S&P/ケース・シラー住宅価格指数や米消費者信頼感指数の結果が注目されます。これらの指数が強い結果となれば、米経済の底堅さを示すことになり、ドル高・円安の流れが強まる可能性があります。