来週のドル・円は、以下の要因により底堅い値動きとなる見込みです。
- 日米金利差
日銀は金融緩和を継続する一方、FRBは利上げを加速させており、日米金利差は拡大傾向にあります。このため、ドル買い・円売りの圧力が強まり、ドル・円は上昇基調を維持する可能性があります。
- 米国経済の堅調
米国の雇用統計や消費者物価指数などの経済指標は堅調に推移しており、FRBの引き締め方針を後押ししています。FRBが積極的に利上げを実施すれば、ドル高基調はさらに強まると考えられます。
- 欧州通貨の弱含み
英国、スイスの中央銀行は政策金利の据え置きを発表しました。また、欧州中央銀行(ECB)も次回以降は政策金利の据え置きが予想されています。FRBの利上げ余地が大きいことから、欧州通貨に対するドル買いが強まる可能性があります。
ただし、以下の要因により、ドル・円の値動きに注意が必要です。
- 日本政府による円安けん制
日本政府はドル・円の150円台突破に警戒感を強めており、為替介入などのけん制策を実施する可能性もあります。
- 米政府機関の一部閉鎖
米議会下院は29日、10月末までのつなぎ予算案を否決しました。このため、10月1日から連邦政府機関の一部閉鎖される可能性が高まっており、リスク選好的な為替取引が縮小する可能性があります。
以上の点を踏まえると、来週のドル・円は、1ドル=150円台を攻防する展開となると考えられます。