2024年2月3日
外国為替市場の動向とドル円・ユーロドルの注目ポイント
考察:
- ドル円急伸: ニューヨーク外国為替市場では、2日においてドル円が急激に上昇し、24時時点で147.88円となりました。これは22時時点（146.58円）と比較して1円30銭ほどのドル高水準を示しています。
- 米雇用統計の影響: この急伸の背後には、1月の米雇用統計が非農業部門雇用者数が前月比35.3万人増と予想の18.0万人増を上回り、失業率が3.7％と予想の3.8％よりも強い結果だったことが影響しています。
- ドル買い優勢: これにより、米長期金利の上昇とともにドル買いが先行し、平均時給の上昇も相場を支える要因となりました。結果として、ドル円は一時148.05円まで上昇しました。
ユーロドルの動向:
- ユーロドル下落: 一方で、ユーロドルは下落し、24時時点で1.0808ドルとなりました。これは22時時点（1.0881ドル）と比べて0.0073ドルほどのユーロ安水準を示しています。
- 米早期利下げ観測の後退: 米雇用統計の上振れに伴い、米早期利下げ観測が後退し、ドル全面高の流れが生まれました。23時過ぎには一時1.0792ドルと日通し安値を更新しました。
その他の考慮点:
- フェドウオッチの指標: シカゴ・マーカンタイル取引所（CME）グループによる「フェドウオッチ」によれば、3月19−20日の米連邦公開市場委員会（FOMC）での0.25％の利下げ予想確率は17.5％と低下し、金利据え置きを予想する確率は82.5％と上昇しています。
全体的な見通し:
外国為替市場では、米雇用統計の結果がドル円に強い影響を与え、ユーロドルはドル高の流れに沿って下落しました。今後は米連邦公開市場委員会（FOMC）の会合での金利動向が注目されます。初心者の方にも分かりやすく説明するために、用語解説を以下に記載します。
用語解説：初心者向け:
- ドル円: アメリカドルと日本円の為替レートを表す言葉。例えば、147.88円は1ドルが147.88円に相当することを意味します。
- 非農業部門雇用者数: 農業以外の分野で働いている人々の雇用者数を示す統計データ。
- 失業率: 労働人口に占める失業者の割合を示す指標。例えば、3.7％は労働人口の3.7％が失業していることを示します。
- 平均時給: 労働者が1時間あたりに受け取る平均の報酬額を示す指標。
- ユーロドル: ユーロとアメリカドルの為替レートを表す言葉。例えば、1.0808ドルは1ユーロが1.0808ドルに相当することを意味します。
- 米早期利下げ観測: アメリカ中央銀行（連邦準備制度）が金利を引き下げる可能性に関する市場の期待や予測。
- フェドウオッチ: 米国連邦準備制度（Fed）の金利政策に関する市場参加者の予測や期待を示す指標。
