米追加利上げ観測根強くドル底堅く推移、ジャクソンホール会議開始
– 米・先週分新規失業保険申請件数:23.9万件(予想:24.0万件、前回:23.9万件)
– 米・7月耐久財受注:-4.0%(予想:-4.0%、6月:+4.6%)
– 米・7月シカゴ連銀全米活動指数:-0.22(予想:-0.22、6月:-0.32)
– ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁TVインタビュー
– コリンズ米ボストン連銀総裁オンライン講演
– 米カンザスシティー連銀主催「ジャクソンホール会議」(26日まで)
– トルコ中銀利上げ、75BPの利上げで金利25%へ
ニューヨーク外為市場では、ジャクソンホールでの米カンザスシティー連銀主催の会合が開催され、米国債相場動向の予測が注目される。ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁やコリンズ米ボストン連銀総裁のインタビューやイベントでの発言にも注目が集まることでしょう。
8月の米国のPMIは予想を下回り、特に製造業は4カ月連続で50を下回り景気後退域にとどまっています。しかし、総合PMIはわずかに活動の拡大域を維持しており、英欧の状況と比較してドルが強気の要因とされています。新規失業保険申請件数も低水準を維持しており、労働市場の強さが継続していますが、FRBの年内利上げの観測はまだ完全には排除されていない状況です。
25日にはFRBのパウエル議長と欧州中銀(ECB)のラガルド総裁の講演が控えており、市場はその内容に注目しています。特に、欧米のPMIが予想を下回り、追加利上げ観測が後退したことにより、パウエル議長のインフレ制御に関する方針説明が焦点とされています。景気判断にも注目が集まるでしょう。
特に、ドイツやユーロ圏のPMIが低下しており、ラガルド総裁の姿勢が市場の焦点となっています。英国も8月のサービスPMIが予想を下回り、活動の縮小が懸念されています。ユーロ圏の総合PMIも予想を下回り、景気の低迷が鮮明になっています。これによりECBの追加利上げの確率が低下しています。
為替相場では、ドル・円は200日移動平均水準136円66銭、ユーロ・ドルは200日移動平均平
均水準1.0800ドルで推移しています。また、ドル・円145円70銭、ユーロ・円157円60銭、ポンド・ドル1.2670ドル、ドル・スイス0.8820フランで寄り付いています。
**考察**
米追加利上げ観測は根強く、ドルは底堅く推移しています。しかし、欧米のPMIが予想を下回ったことで、追加利上げ観測は後退し、ドルの強気は弱まっています。25日のパウエル議長とラガルド総裁の講演で、金融政策の方向性が明確になれば、為替相場にも大きな影響を与える可能性があります。