週末のドル円・環境認識

**ドル円相場の動向解説:**

– ドル円は18日のニューヨーク外国為替市場で続落し、終値は145.39円となった。これは前営業日のNY終値(145.84円)と比べて45銭程度のドル安水準だった。
– この週は、17日に一時146.56円と昨年11月以来約9カ月ぶりの高値を更新したが、その後週末を控えたポジション調整目的の売りが優勢となり、相場上昇後の調整が見られた。
– 米国の金融引き締めの長期化や中国経済の減速による世界経済への悪影響への警戒感が高まり、世界的な株式相場が下落。これがリスク・オフの円買いを促した要因の一つとされる。
– 同時に、米長期金利の低下も相場の重しとなり、2時過ぎには一時144.93円と日通し安値を更新したが、144円台では押し目を拾う投資家もおり、引けにかけては下げ渋る動きも見られた。

**今週のドル円相場概況:**

– 今週のドル円相場は、上げ渋る展開を見せた。米国金利の先高観は後退せず、週初に144円66銭まで下落し、8月17日には一時146円56銭まで上昇した。
– しかし、主要国の株価指数の下落や中国経済の減速を警戒した影響で、リスク選好的なドル買い・円売りは縮小。日本政府の円安進行へのけん制も影響を与えた。
– 18日のニューヨーク外為市場では、145円77銭まで上昇後、144円93銭まで反落した。米国金利の先高観からのドル買いと、中国不動産市場の混乱などからのリスク回避の円買いが観測された。

**来週のドル円相場見通し:**

– 来週のドル円相場は伸び悩む可能性がある。米連邦準備制度理事会(FRB)は金融引き締めを維持し、年内追加利上げの可能性もあるが、日本政府・日本銀行による為替介入への警戒感が残っており、リスク選好的な円売りは抑制されると見られる。
– 米経済指標は強弱まちまちだが、生産者物価指数(PPI)や小売売上高などの強いデータが注目されている。米国経済の堅調さから、FRBの引き締め政策が継続されるとの見方が強まっている。
– しかし、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、インフレ率再加速への懸念がある一方で、パウエルFRB議長のジャクソンホール会合での講演に注目。新味がない場合、リスク選好的なドル買いは後退する可能性がある。

**重要な経済指標とイベント:**

– 8月23日には8月の製造業とサービス業PMIが発表される。市場は前回のデータからの改善を注目しており、結果次第で金利やドルの動向に影響を与える可能性がある。
– 24-26日には米カンザスシティー地区連銀主催の国際経済シンポジウムが開催される。新たな情報が出る場合、ドル売りの要因になるかもしれない。

**予想レンジ:**

– ドル円:143円50銭 – 146円50銭
– ユーロドル:1.0845ドル – 1.0894ドル
– ユーロ円:157.66円 – 158.59円

**ユーロドル相場の動向解説:**

– ユーロドルは18日の取引で横ばいの動きを見せ、終値は1.0873ドルだった。前営業日のNY終値(1.0872ドル)と比べてわずかにユーロ高水準となった。
– 中国不動産企業の経営不安や経済の低迷により、アジアや欧州の株価指数が下落。これに伴いリスク選好的なドル買いが優勢となり、ユーロ

売りも出て、7月6日以来の安値を付けた。
– ただし、NY勢が本格的に参入すると、米10年債利回りの低下によるユーロ買い・ドル売りが優勢となり、一時1.0882ドルまで持ち直した。

**ユーロ円相場の動向解説:**

– ユーロ円は続落し、終値は158.22円となった。前営業日のNY終値(158.57円)と比べて35銭程度のユーロ安水準だった。
– 世界的な株価の下落により、投資家のリスク回避姿勢が強まり、円買い・ユーロ売りの動きが進行。一時は157.66円と本日の安値を更新した。
– しかし、ダウ平均が持ち直すと円買いの圧力が後退し、引けにかけては158円台前半まで下げ渋る動きが見られた。

テクニカル的には、D1Lineにタッチした時に、反発があるのか、どうかに注目しましょう。

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