今日の市況解説:ドル円

5日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。

* 米連邦準備制度理事会(FRB)当局者のタカ派的見解を受け、ドルは売りづらい。
* 強いドル買い材料が乏しいなか年初来高値が意識され、一段のドル買いは入りづらいだろう。

前日は米レーバーデーに伴うNY休場で薄商いのなか米長期金利が上昇し、ややドル買い基調に振れた。ユーロ・ドルは1.08ドル付近から1.0780ドル台に失速し、ドル・円は146円30銭台から146円50銭台と小幅高の展開に。本日アジア市場は米金利高が続き、ドル買いに振れやすい。一方、中国の低調な財新サービス業PMIを受けた人民元安の影響でドル高に振れ、ドル・円は堅調地合いで146円70銭台に浮上した。

この後の海外市場は長期金利や株価などが手がかり。

* 足元のユーロ圏経済指標は弱い内容が目立ち、欧州中銀(ECB)の引き締め期待を背景としたユーロ買いが後退すればドルは下げづらい。
* 他方、FRBの追加利上げ観測は低下したが、インフレ抑止に向けた引き締め方針は変わらず11月以降の政策決定をにらみドル売りは縮小。
* ただ、前週付けた年初来高値の147円30銭台が意識されており、一段のドル買いは抑制される。

RBAは、インフレを目標(2-3%)に戻すために必要なことを行っていくという決意を表明。今後も幾分かの引き締めの可能性を示唆した。しかしながら追加引き締めについては、データとリスク次第というこれまでと同じ考え方を示している。

・23:00 米・7月製造業受注(前月比予想:-2.5%、6月:+2.3%)
・23:00 米・7月耐久財受注改定値(速報値:前月比-5.2%)

解説

* **FRB当局者のタカ派的見解**:FRB当局者は、インフレ抑止のために引き締めを継続する姿勢を示しています。これは、ドル買い材料として作用しています。
* **年初来高値**:ドル・円は、2023年7月19日に147円30銭を記録し、年初来高値を更新しました。この水準が意識され、一段のドル買いは抑制されると考えられます。
* **ユーロ圏経済指標**:ユーロ圏経済は、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で減速しています。このため、ユーロ安が進み、ドル高につながる可能性があります。
* **RBA**:オーストラリア準備銀行は、7月5日に金融政策を発表し、政策金利を0.50%引き上げました。今後もインフレ抑止のために引き締めを続ける方針を示しています。

テクニカル分析

1時間足チャート:先の高値(A)を越えてくるのかに注目しています。ここを越えて来たなら、150円目標に変化なしです。

以上、ご参考になれば幸いです。

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